黄金町いっしょいデザイン会議

黄金町いっしょにデザイン会議

「黄金町いっしょにデザイン会議」とは、2011年に行われた横浜トリエンナーレ特別連携プログラム「黄金町バザール2011」にて黄金町を拠点とする建築家有志が集まり黄金町地域について各々が独自の視点から空間やビジュアルの提案を行い、黄金町の街のあり方について議論する会議を行ったのをきっかけに発足しました。

黄金町いっしょにデザイン会議」は、横浜市黄金町を中心に街のビジョンを提案する集団です。
黄金町いっしょにデザイン会議」は、建築家を中心とする集団です。
「黄金町いっしょにデザイン会議」は、『黄金町バザール2011』を期に発足しました。
「黄金町いっしょにデザイン会議」は、イキイキとした街になるために、一緒に考えます.

参加建築家 青島琢治(AT/LA)、石原弓子(studio BO5)、川嶋貫介(ゴールデンスタジオ)、敷浪一哉(シキナミカズヤ建築研究所)、中林仁子(ゴールデンスタジオ)、早川慶太(studio BO5)、安田博道(環境デザイン・アトリエ一級建築士事務所)



2012年4月26日木曜日

酒 福島屋商店

改装前風景
外部と繋がるミセ空間
黄金町いっしょにデザイン会議

空き店舗改修@黄金町が進行中です。黄金町にある黄金町エリアマネイジメントが管理している施設の改修です。元は酒屋さんとして営業していましたが、今は、木材や鉄を使って作品をつくる「さんにん工房」というアーティストのアトリエとして利用しています。このプロジェクトは、黄金町いっしょにデザイン会議として仕事を受け、BO5が担当しています。黄金町いっしょにデザイン会議は、先日ブログにUPしましたが黄金町にいる5組7名の建築家による集団です。黄金町界隈の空き店舗を改修するにあたって、現在、アートによるまちづくりが進行している黄金町の地域の特色をいかに取り込みかということを議論しながら進んでいます。そのひとつの取組みとして、地域の資産(アーティストや地域で技術をもった方々等)とコラボレーションして空間を構成していくことを試みています。




昔ながらのミセのような工房


このプロジェクトにおいては、商店が外部空間と繋がっている昔ながらのミセのような雰囲気を残しつつ、黄金町のアーティスとのコラボレーションによって新たな場を築いていくことを模索しています。工房で作業している風景は額縁の中に描かれたアート作品の登場人物のように感じられたり。。。ここを通り過ぎる人の見方によって多様な感じ方ができるような空間になっています。

2012年2月3日金曜日

ACY|アーツコミッション ヨコハマ


studio BO5の石原です。今回の「黄金町いっしょにデザイン会議」のインタビューは、ACY(アーツコミッションヨコハマ)の杉崎栄介さんにお話を伺いました。ACYは、「クリエイティブシティ ヨコハマ」の一環で、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団が横浜市文化観光局の補助金を受けて運営し、横浜市で活動するクリエイティブな団体などに対するサポート事業を行なっています。


 私達がインタビューを行うきっかけとなったのは、現在「黄金町いっしょにデザイン会議」で行なっているブロジェクト「黄金町の空き店舗改修」を行なっていく上で、ACY等の助成プログラムを使いながらより充実した環境をつくることができるかどうかということを検討するためでした。実際、杉崎さんにお話をお会いすると、私達が資料を読んでいるだけでは得られなかった街づくりの視点からACYのプロジェクトについてお話を伺うことができました。いくつかあったお話の中で、特に興味をもったのは「芸術不動産リノベーション助成」というものです。この助成を簡単に説明すると、3者以上のクリエーターかつ対象区域内の築20年以上の建物で拠点活動の面積150㎡以上を転用し活用する改修費用の一部を助成するプログラムになっています。杉崎さんのお話によると、「入居者3者以上とすることで、ある程度ディレクション出来る人がいないと成立していかないし、そういう存在がいることで発信力が生まれ規模は大きくはないけれど中心性を持ち始める。そうやってできた点と点が繋がることによって街全体に関係性をつくっていくことができるのではないか。」ということでした。そういった視点で考えてみると、「黄金町いっしょにデザイン会議」も施設ではないけれど、黄金町というエリアにいる建築家の集団で、個人では限界があるところを集団として活動することで発信力も生まれるし、街に何か貢献できるのではないかと考えていたので、なるほどなぁと思いました。また、黄金町の近くにある「長者町プラネット」や中華街にある「八〇〇中心」、弁天橋にある「宇徳ビルヨンカイ」はこの助成のモデルプロジェクトだそうです。


ちなみにACYは、みなとみらい線馬車道駅前にある建築家 槇文彦氏が設計した横浜アイランドタワーの低層部に位置します。この低層部は、昭和四年に竣工した「旧第一銀行横浜支店」のバルコニー部分を曳き家工法で、移築して組み込んだ横浜市認定の歴史的建造物です。開設当初は、直接ACYに相談に来るクリエーターが多かったそうなのですが、最近では街に広がる新たなクリエイティブセンターに相談する人も多くなったようで街にクリエイティブな活動の輪の繋がりが浸透しつつあるなと感じます。もちろん、ACYで、いつでもご相談を受け付けているとのことでした。

2011年12月26日月曜日

飯田善彦建築工房訪問

横浜道に面した事務所
僕たち、「黄金町いっしょにデザイン会議」を始動する上で、とりあえず何からやろうか悩んだ末、飯田さんへのヒアリングが頭に浮かびました。

最近、飯田さんは設計事務所を吉田町に引っ越したらしい。なんでも、本が読めるスペースにカフェを併設? 通りに面して開放的な設計事務所?引越を機に、設計事務所というイメージをも変えてしまい街に開こうという訳です。これは見に行かなければと、昨年の1222日に飯田事務所を訪ねる事になりました。

吉田町は横浜では歴史が深く、関内から東海道に繋がる横浜道に接していて、野毛と伊勢佐木町の中間に位置している。飯田さんは、通りに面した古いビルの1階・カフェ+蔵書+打合せスペース、2階・執務スペースに改造していました。









2階執務スペース

カフェの開店はしばらく先になるようですが、我々が訪ねた時はそこで打合せが行われていました。通りから打合せ風景が見えるのは街にとってはプラス。ここにカフェがあったら楽しげなスペースになるだろうと思わせるとても素敵なスペースでした。飯田さんによると、ブックカフェは一つのきっかけで、スペースを解放する事で近隣とのコミュニティーが変わる。ちょっとした憩いスペースが街を豊かにしてくれる、と言う訳。



これは僕たちが住む街にとってはとても大切な事だけれど、それを大上段に構えることなく、あくまでも自然体でやるのが飯田さんらしいと思いつつ・・・
こんな閉塞感のある時代に、少しずつ街のコミュニティー変える試みには頭が下がる思いでした。


僕たちも、徐々に黄金町の空き店舗改修を始めたのだけれど、街に対しする関わり方?はとても重要なテーマで飯田さんの試みは参考になりました。カフェが開店したら、また訪ねてみたい場所ですね。

株式会社飯田善彦建築工房 ・・・横浜市中区吉田町